”生命保険の罠” 後田 亨著 講談社+α文庫


2年前のぼくだったら絶対に買って無い本です(笑)。著者の後田亨氏は元日本生命の営業職員で、そのノルマの 厳しさ、不正を見て見ぬ振りの上司、お客様より売り上げが全て等の体質にイヤ気が差し退職、現在は 保険代理店にお勤めの方。その経験から、国内、外資問わず大手保険会社の実名を上げ、バッサバッサと 斬りまくります。これを読んで、プラスぼくの経験上から皆んなにアドバイスです。

1).保険購入の目的をはっきりさせる。入院した時のため?自分が死んだ時に残された家族のため? 老後の為?


2).掛け捨て型と積み立て型をはっきりさせ、割り切って購入する。掛け捨て型は保険料が 安く、積み立て型は将来戻って来るというそれぞれ良い点があります。でも、積み立て型で返戻金があって 保険料が安く保障もしっかり、なんていう商品はありません。


3).保険料の払い込み期間と保障される期間はよく考える。大手でよくある10年定期、 自動更新、特約テンコ盛り、というパターンのものには要注意!10年後には保険料が上がるか保障が 縮小されます、ほとんど。しかもまだまだ保障が必要な年齢であっても。


4).とどめです。保険を勧める人、またはその営業職員に質問しましょう、「それで、あなたが入っている 保険はどれですか?」
是非どうぞ!


もちろん上に書いた10年更新型が全て良くない訳ではありません。ニーズに合ってれば良いのです。 だから 保険購入目的をはっきりさせなければいけないのです。

とは言え、30年前では無く今現在でも大手生保のセールス レディと呼ばれる営業職員の離職率は一年で50%、二年で何と80%です。100人入って二年後には たった20人しか残っていないのです。五年後には・・・です。
10年更新型に加入し、勧めた当人が 10年後にいなかったら一体誰に 相談したらイイの?って話です。

何十年もそんなシステムに手を付けず放置したままの保険会社にも 大いに問題ありです。(つい最近になって某保険会社がようやく営業職員の給与体制変更を発表、 明治時代創業の会社なんですが・・・)

ぼくがこの仕事を始めて、「今は義父の保険代理店で・・・。」と言うと相手に引かれることが あります。多分それは必要の無いものを売ったり、無理やり加入させたりという これまでの歴史が人をそうさせるのだろうな、と思います。

後田氏や心ある職員、そしてぼくらのようなルーキー達が今の気持ちを忘れず、少しづつでもそんなイメージを 壊し、会社側のおススメ商品では無く、お客様に安心して頂ける保険商品を紹介する機会が増えればイイな、 と思います。






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